資格・検定

[受講体験記]低圧電気取扱業務に係る特別教育 2日コース/電気は危険!

低電圧電気取扱特別教育テキスト

はじめに

2019年6月、低圧電気取扱業務に係る特別教育2日コースを受講しました。結論から言うと2日間は、得られるものが多くとてもためになる時間となりました。

受講動機

第二種電気工事士試験に合格した際、電気工事(低圧)業務に必要な資格について調べました。その結果、最低でも下記、2つが必要と分かり受講することを決めました。ここでは、ウィキペディアを元に特別教育を資格として取扱っています。特別教育が、資格なのか調べたのですがはっきりと分かりませんでした。

(1)第二種電気工事士(電気工事法)
(2)低圧電気取扱業務に係る特別教育(労働安全衛生法)

(1)、(2)で法が異なっており、法の関係で電気工事(低圧)するには両方取得する必要があります。調べていて一番ウィキペディアの電気取扱者のページが分かりやすかったです。

なお、電気工事士の資格は経済産業省関係所管の資格であり、労働安全衛生法関係法令上は第一種電気工事士免状又は第二種電気工事士免状を取得しても、労働災害防止に関する事項が労働安全衛生法を満たしていないため、特別教育を受講したとみなす上位の資格とはならない。

ウィキペディア 電気取扱者のページより

これについて、私が使用した第二種電気工事士のテキスト内に記載されていたっけ…
下記は、おまけですが消火栓設備や自動火災報知設備の電源工事を行う場合は、3つの資格が必要です。

(1)第二種電気工事士 or 認定電気工事従事者
工事物が一般用・自家用で必要資格が異なる
(2)低圧電気取扱業務に係る特別教育
(3)消防設備士 甲種第4類

1日コース、2日コースの違い

低圧電気取扱業務に係る特別教育は、対象業務によって1日コースか2日コースに分かれます。

・1日コース:開閉器の操作の業務のみを行なう者
実技教育:1時間以上
・2日コース:低圧の充電電路や充電電路の支持物の敷設、点検、修理若しくは操作等の業務を行う者
実技教育:7時間以上

今回は、私の趣味で受講したため受講費は自腹です。自腹ですし折角なので、対象業務が多い2日コースを選択しました。

事前に私が住んでいる県内の開催年間スケジュールを調べたら、県内で行われる低圧電気取扱業務に係る特別教育は1日コースが殆どで、2日コースは年間で1回でした。そのため、2日コースの開催案内が出たら、受講定員が埋まる前に素早く受講を申しこみました。開催案内は、特別教育開催日の約2ヵ月半前に提示され2週間程で定員が埋まっていました。

受講料等について

■受講料
・約16,000円(テキスト台含む)
テキスト:低圧電気取扱特別教育テキスト 第6版 -講習用テキスト-
発行所:日本電気協会

■受講資格
・満18歳以上

■場所
・ポリテクセンター

受講者は、30人程度でその内1人が女性でした。新入社員と見られる若い方が多く、作業着で来られている方が大半でした。見た感じ趣味で受講している方は、私以外いなそうな感じでした。

講習内容

1日目(学科)
・低圧の電気に関する基礎知識
・低圧の電気設備に関する基礎知識
・低圧用の安全作業用具に関する基礎知識
・活線作業及び活線近線作業の方法
・救急そ生の方法
・関係法令

2日目(実技、筆記試験)
・低圧の活線作業及び活線近線作業の方法
・筆記試験・修了証交付

私は、第二種電気工事士と認定電気工事従事者の免状を持っていますが、実際に電気工事の業務に携わったことはありません。素人です。結論から言うと2日間は、得られるものが多くとてもためになる時間となりました。

1日目
電気は、とても危険ということを叩き込まれました。感電死亡災害件数の約半数は低圧による事故で、高圧による事故より高い割合を示す年もあるそうです。

検電器は、検出レベル範囲(min)が50V程度なので、検電器からブザー音がならなくても50V未満の電圧がかかっている可能性があります。42Vは、死にボルトと言われる位危険な電圧なので、50V未満といって安心してはいけないことを学びました。低圧の電気設備、安全作業用具に関する基礎知識が知らないことが多くテキストを読んでいるだけで楽しめました。

また、学科となっていましたが救急そ生の方法は、一次救命処置の流れをトレーニング用人形を使い実際にAEDを使用し一通り行いました。初めてAEDを使ったこともあり、凄く勉強になりました。

2日目
・アナログテスタの使い方
・絶縁抵抗計(メガ)の使い方
・検電器の使い方
・工具を用いた簡単な配線
・模擬配電盤を用いての簡単な実技(開閉器のヒューズ等)
を学び使用したことがない工具が多く、良い経験ができました。

筆記試験は〇×の2択問題、選択欄がある穴埋め問題、簡単な電気回路の計算問題で構成されていて100点満点中60点以上で合格でした。問題は講習中に講師の方々が、ここ重要なので線を引いて下さいと言ったところから出題されたので、ちゃんと聞いていれば解ける問題でした。今回は、受講者全員合格でした。

修了証は、自動車免許位のサイズでプラスチック製のカードタイプでした。第二種電気工事士と認定電気工事従事者の免状は、ラミネーターで加工された感じのものなので、正直それに比べたらとても良いものに感じました(笑)

最後に

低圧電気取扱業務に係る特別教育 2日コースを受講して良かったです。今回の受講で有給1日、休日1日を潰しましたがとても有意義な2日でした。電気工事(低圧)業務に携わってない方でも、電気に興味がある方なら受講して損はないと思います。

[追記]
特別教育の対象となる電気取扱業務の範囲を見直し、低圧電気取扱業務範囲に含まれていた電気自動車等の設備業務が独立しました。

電気自動車等の整備業務に係る特別教育について今年(2019年)10月1日から施行された「電気自動車等の整備業務に係る特別教育」について、低圧電気取扱業務に係る特別教育を受講したばか...